香川県粟島へ、洞窟と鯨、ワルリ画のアートを見に行こう!

「言葉としての洞窟壁画と、鯨が酸素に生まれ変わる物語」 Photo by Shin Ashikaga

香川県三豊市の粟島で、「瀬戸内国際芸術祭2019」の秋会期に公開された「言葉としての洞窟壁画と、鯨が酸素に生まれ変わる物語」。

 

日本人アーティスト、大小島真木さんと、ワルリ画の継承者であるインド人アーティスト、マユール・ワイェダさんが、粟島の島民たちと協力して制作した本アート作品を現在、定期的に公開しています。
 
※新型コロナウイルスの感染予防のため休館しておりましたが、2020年9月19日に再開いたします。
 

【開館日など】
開館日時:毎週土曜日 13~16時 ※季節によって延長あり
開館場所:三豊市粟島 粟島芸術家村
 (三豊市詫間町粟島1311−1、旧粟島中学校。粟島港から徒歩5~10分程度)

 
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アートの島、粟島とは?


マユールさんが制作した粟島の紹介動画

 

粟島は、瀬戸内海の真ん中あたりに浮かぶ島です。1897年に日本初の海員養成学校が建てられ、かつては世界の海を駆ける船乗りたちで賑わいました。学校跡は現在、「粟島海洋記念館」として観光名所となっています。

 

粟島では2010年から、三豊市の事業「粟島芸術家村」により、若手芸術家の滞在制作(アーティスト・イン・レジデンス)が実施されています。2013年からは「瀬戸内国際芸術祭」の舞台の1つにもなり、多くのアート作品が展示されてきました。

 

さらに、「ぶいぶいガーデン」といった島民が制作したユニークなアートも見どころです。

 

粟島の鯨アートとは?

粟島アート

鯨の心臓部。鯨の死骸から栄養をもらい酸素を生み出すプランクトンや、豊かな生態系を育むサンゴがかたどられている

 

2018年に「粟島芸術家村」に参加する前、大小島さんは、フランスの海洋探査船「タラ号」に乗船し、そこで偶然、肉を魚や鳥についばまれる鯨の死骸に出会いました。

 

その後、大小島さんは粟島にも2002年、西浜海岸にミンククジラの死骸が流れ着きましたということを知ります。

 

死して他の生命の礎となる鯨と、粟島に流れ着いたミンククジラ。両者の姿が重なり合い、大小島さんの中で「地球のメッセージを語る鯨」のイメージが生まれました。

 

さまざまな生き物の頭蓋骨が並ぶ「海の血」、原子爆弾が描かれた「アトムと光」など……。2018年と2019年の2度の粟島滞在で、大小島さんは全部で6頭の鯨のインスタレーションを制作しました。

 
この「鯨シリーズ」の締めくくりとして、彼女が制作したのが、洞窟内に泳ぐ鯨の骨です。

 

ウレタンや綿クッションなどで制作された鯨は、生命が他の生命に食べられ、命をつないでいくということ、そして人間もその大きな命の流れの一部であることを表しているようです。

 

大小島真木さんのインタビュー 
瀬戸内国際芸術祭のアーティスト・大小島真木さんに聞く
※2019年6月時点のものです。

 

「タラ号」のプロジェクトと粟島の関わり
アートと科学で海洋汚染に挑む!粟島の挑戦

 

インドの伝統芸術・ワルリ画と洞窟

ワルリ画

洞窟のワルリ画。収穫の様子。

 

ワルリ族は、インドの北西部、マハラシュトラ州の山岳・沿岸地域に住む少数民族。現代も農業をベースに、自然と寄り添う生き方を続けています。

シンプルな図象で世界を描く彼ら独自のアートは、1970年代頃から世界に知られるようになりました。

 

大小島さんとの縁から、マユールさんは2018年に「粟島芸術家村」に参加しました。そして2019年の洞窟制作では、兄弟のトゥシャールさん、ビカスさんも参加しました。

 

ワルリ族は、かつて洞窟に住み、洞窟画を通して教訓を後世に伝えてきました。そんな歴史も踏まえながら、マユールさんたちが洞窟に描いたのは、人類がこの世界に誕生してから、文化を築いていくまでの物語です。

 

狩り、踊り、農業。そうした人間の歩んできた道のりが、アリやイノシシといった動物、植物、神さまなどと共に描かれています。

 

人類の歴史を描く洞窟画は、命の循環を表す鯨のインスタレーションと響き合いながら、私たちが何処から来て、何処へ行くのかという深い問いを投げかけるようです。

 
マユール・ワイェダさんのインタビュー 
瀬戸内国際芸術祭のインド人アーティスト、マユール・ワイェダさんに聴く
※2019年6月時点のものです
 

島民・ボランティアたちの協力

粟島アート

島民女性たちの刺繍でつくられた「海の種」。子を宿した母のお腹のようなイメージを与える

 

「言葉としての洞窟壁画と、鯨が酸素に生まれ変わる物語」は、主に2019年5~9月の約5カ月間で制作されました。その間、粟島島民のほか、島外から50人以上のボランティアが関わりました。

 

洞窟は、三豊市で集めた廃紙を漆喰やボンド、水で塗り固めた素材をベースに作られています。ボランティアたちは、こうした素材づくりに1から取り組みました。

 

さらに、島民女性たちが刺繍に取んだり、材料メーカー勤務経験のある島民が鯨の素材に関する助言をしたりと、文字通りアーティストたちと二人三脚で制作に関わりました。

 

大小島さんは、「この作品は、私とワルリ兄弟、島民を含む大きな共同体で作られた」と語ります。細部をじっくり見ていけば、粟島で流れた温かい時間の記憶が伝わってくるかもしれません。

 

多彩な要素が絡み合いながら生まれた鯨の洞窟は、見るたびに新しい発見があるでしょう。瀬戸内国際芸術祭中に1度見た方も、ぜひ改めてじっくり見にお越しいただければと思います。

 

ボランティアたちのインタビュー 
若手作家を支える粟島島民アーティストの松田悦子さんインタビュー
粟島島民ボランティアの佐藤哲士さんインタビュー
アート制作ボランティア!「海ほたる隊」インタビュー
※2019年7月時点のものです
 

粟島へのアクセス


 

粟島の玄関口となる須田港からは、1日8本、粟島行の船が出ています。日中に行く場合、9:10、10:45、12:40の船に乗るのがオススメです。大人1人あたり片道330円、所要時間15分ほどです。

 

須田港への最寄り駅はJR詫間駅となります。上記の時間帯に合わせて、JR詫間駅からは「詫間線」コミュニティバスが8:48、10:19、12:10に出ています。「須田」バス停で下車しましょう。

 

粟島から須田港へも、1日8便出ています。日帰りの場合、粟島発14:30、17:15の船で帰るのがオススメです。それに合わせて、JR詫間駅へのコミュニティバスが須田バス停から15:11、17:40に出ています(2020年1月現在)。

 

※日曜日と祝日はコミュニティバスの時刻が異なりますのでご注意ください。

 

粟島の船とバスの時刻表は、三豊市の公式HPに掲載されています。いらっしゃる前にご確認ください。

粟島汽船の時刻表
コミュニティバスの時刻表(「詫間線」をご覧ください)

 

レンタカーや自家用車でいらっしゃる方向けに、須田港には駐車場もあります。

 
なお、粟島汽船では、粟島の隣にある美しい自然が人気の志々島(ししじま)」との周遊も人気です。志々島の紹介ページもぜひご覧ください。

 

粟島の食事・宿泊スポット


あわろは食堂

あわろは食堂

 

粟島には、食事や宿泊ができる場所が複数あります。

夏に海ほたる鑑賞会などを実施している食事・宿泊スポット「ル・ポール粟島」、春~秋にオープンする絶景カフェ「あわろは食堂」、アートをテーマにしたゲストハウス「Art Canvas Awashima」など、ユニークなスポットもたくさん。

 

日帰りでももちろん楽しめますが、島の静かな空気を吸ってリフレッシュしたい方には、宿泊がオススメです! 以下、各スポットのHPなどをリンクしています。ぜひチェックしてみてくださいね。

 

◆主な食事・軽食スポット
ル・ポール粟島 ※基本的に毎日、ランチの時間にオープン
あわろは食堂 ※5~10月頃の土日祝日にオープン
武内商店(雑貨屋、パンやアイスクリームなど販売) ※日曜以外は基本的に日中オープン。

 

◆主な宿泊スポット
ル・ポール粟島 ※ホテル形式の客室とキャビンあり
Art Canvas Awashima ※1棟貸しのゲストハウス
ぎんなん ※民宿

 

また、三豊市内にも多くの素敵な宿泊・食事スポットがあります。三豊市観光交流局の公式HPもぜひチェックください!

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