「三豊市フォトコンテスト2025」入選作品
プリント部門

総評
今回も三豊市の魅力あふれる風景をとらえた素晴らしい作品が数多く寄せられ、一点一点を新鮮な驚きとともに拝見いたしました。
どの作品もしっかりとしたカメラ技術に裏打ちされた丁寧な撮影が印象的で、プリントの仕上がりからも写真に対する真摯な姿勢が伝わってきました。
ベテランと思われる方々のご応募が多く、今後もぜひこの取り組みを継続していただきたいと願うとともに、新しい方々の参加にも期待しています。

最優秀賞
- 賀川 泰廣(徳島県鳴門市) 「キャンドルナイト」
- 【審査委員長からの講評】
父母ヶ浜のキャンドルナイトをとらえた幻想的な一枚です。
風がなく、水面が穏やかだったことが幸いし、薄暮の藍色の空と、キャンドルの温かみある光が美しいです。
作者の賀川さんは、あえて“映り込みの風景”に焦点を絞り、キャンドルを囲む人々もシルエットとして水面に映し出されており、現実感を和らげることで、まるで異世界へ誘われるような雰囲気を際立たせました。
優秀賞
- 眞鍋 勝一(香川県三豊市) 「ファンタジック父母ヶ浜」
- 【審査委員長からの講評】
まるで天と地が一体となったかのような光景が写し出されています。
広々とした風景の中にポツンと立つ人物の姿はシンプルながらも印象的で、さらに、放射状に伸びる光とその映り込みが目を引きます。
青色と暖色のグラデーションが生む色彩もお見事。作品に深みと神秘性を与えました。 - 長尾 英恭(香川県丸亀市) 「初夏ちかし」
- 【審査委員長からの講評】
紫雲出山から見下ろす瀬戸内の海と空。
澄み切った美しい色彩が魅力の作品です。
ぽっかりと浮かぶ小さな雲はアクセントになり、連なる島々が奥行きと広がりを感じさせる構図が決まっています。
濁りのない青色が生み出す爽快な風景は、見ているだけで心が洗われるようです。
観光特別賞
- 吉川 航太(愛媛県西条市) 「彩色の水面」
- 【審査委員長からの講評】
夜空に咲いた大輪の花火と、それを映し出す水面との呼応が美しい、見応えのある作品です。
花火の色彩、光の繊細な軌跡が強調され、まるで二重の花火を楽しんでいるかのような錯覚に包まれます。
水面に広がる様子は、きっと花火を鑑賞された方々の記憶にも強く残ったことでしょう。
入選
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- 三好 計夫(香川県観音寺市) 「気迫の差し上げ」
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【審査委員長からの講評】
絢爛豪華なちょうさが夜空の中で一層輝き、その迫力が見事に捉えられています。
かき手たちの勇ましい姿が目に浮かぶようです。
観客の人々が手に持つスマートフォンの画面は現代のお祭りならではで、賑やかさと臨場感を演出し、祭りの熱気と興奮がひしひしと伝わってきます。
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- 浦賀 幹生(香川県高松市) 「落陽の浜辺」
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【審査委員長からの講評】
前景に配された鋭い岩の間から、水平線に沈む「だるま夕日」を見事に捉えています。
画面中央に配置された夕日は、揺るぎない安定感と圧倒的な存在感を放ち、海岸を照らす夕焼け空など、全体のバランスが取れた素晴らしい作品に仕上がっています。
感動的な瞬間の空気感まで伝わってくるようです。
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- 高橋 弘(香川県丸亀市) 「明けゆく瀬戸の海」
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【審査委員長からの講評】
星降る夜から黎明の頃へと移り変わる、静かな風景を一枚に収めた高橋さんの作品です。
カメラの撮影テクニックを駆使することで、肉眼では見ることが叶わない、美しい世界を届けてくれました。
夜空には星々の光跡が弧を描き、海面には行き交う船の光跡が鮮やかに再現されています。
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- 二ノ宮 博之(香川県高松市) 「讃々瀬戸内」
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【審査委員長からの講評】
まばゆい夕日に照らされて、海原が黄金色に輝く光景は非常に印象的です。
空に浮かぶ雲が巧みに配置され、そこから降り注ぐ光のシャワーが、よりドラマチックな風景へと誘いました。
遠景に浮かぶ島々のシルエットも美しく、作品全体に奥行きと詩情を与えています。
佳作
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- 松永 芳基(香川県仲多度郡) 「幽玄の美」
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- 藤田 博由(香川県三豊市) 「夜明けの夢」
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- 高田 美和(香川県高松市) 「花の島への想い」
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- 三木 雅也(香川県観音寺市) 「水あびせ竜出陣」
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- 田渕 克也(香川県丸亀市) 「錦秋に染まる」
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- 三宮 早智(香川県仲多度郡) 「夕日を浴びて」
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- 三好 英運(香川県綾歌郡) 「薄紫の境内」
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- 平井 正光(香川県綾歌郡) 「水の旋律」
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- 相津 好江(香川県綾歌郡) 「秋景」
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- 内海 清文(愛媛県松山市) 「百手が春を呼ぶ」